型染めの種類 捺染と糊置き

ひとくちに「型染め」と言っても、型をどのように使って染めるかで、染め上がりは別物になります。

大きく分けると、型の上から防染糊を置いたのちに染める方法と、型を重ねた布に染料を直接刷り込む方法があり、どちらの手法で染めるかによって、出来上がりはネガとポジのように反転します。

 

まずは、以下のチャートをご覧ください。

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少し見ずらい画像ですが、こちらを頭において以下の文をお読みください

 

鯉型紙

こちらの型紙を使って染めた場合ですと、以下のような染め上がりになります。

 

鯉捺染染めあがりその1

型の上から直接染料を刷り込んで染めると、このように、型を切り抜いた部分に色が染まることになります。

この手法を、染色用語で「捺染」と言います。

いわゆる「ステンシル」と同じ手法ですね。

マイナーな用語ですが、紙に捺染して錦絵などを描く場合は、「合羽刷り」とも呼ばれます。主に上方で使われていた技法だとか(江戸の方では木版刷りが中心でした)

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型と染め上がりを並べてみると、こんな感じ。

 

染めあがりその2

鯉糊染め型の上から布に防染糊をのばし(糊を「置く」と言います)、その糊が乾いたのち、染料で染める方法です。

染の工程の後で糊を落とすと、糊を置いていた部分が白抜きになり、文様が浮かび上がります。

 

糊置きパネル反物などに糊を置く際は、この様な「長板」を使います。

型の柄を合わせるのは大変難しいですし、糊置きした部分にムラがあってもきれいには染まりません。

まさに、職人技。

 

2014_ 1_ 9_15_37糊置きがほどこされた反物です。

糊を置く時見やすいように、防染糊は着色します。

この色素は布には残らず、この時点で赤く見えている部分は、白抜きで染まるわけです。

一般的に、型染めと言うと(2)の糊置き染め(と、便宜的に呼びます)を指すことが多いようで、ネット上では型染め=糊置き染めととれる説明文もよく見ます。型友禅や更紗、銘仙のように、捺染を用いた型染めにもポピュラーなものはあるんですけどね。

型染めの着物や布を見ながら、「この布に使われているのは、糊置き染めかしら?捺染かしら?」と考えてみるのも、なかなか乙なものではないでしょうか。